行方不明になった許嫁のおさと(安倍玉絵)を探してくれと、大工の佐吉(中井啓輔)が主水に頼んで来たが、偶然にも錠、半次らが夜釣りの帰りに助けた女が、おさとであった。
だがおさとは、佐吉の顔も忘れ身体中刃物の傷を負っていた。
鉄の治療で回復していくうちに、おさとは、毎夜鬼の面をかむった十兵衛という侍に、手裏剣でもて遊ばれていたと、記憶を取りもどしてくる。
一方佐吉は、おさとの足取りを調べていくうちに、おさとが結婚のことで相談に行った丸岡の隠居(藤尾純)が怪しいと張込むが、ある日、丸岡のあとをつけて材木問屋橘屋(田口計)に入り、丸岡もろとも佐吉まで殺されてしまう。
主水らの調べで橘屋は、勘定奉行の加納十兵衛(高森玄)にご料材の入札を有利にしてもらうため、丸岡を通じて十兵衛に娘たちをあっせんしていたとわかる。
佐吉の死というショックで正気にかえったおさとから依頼を受けた仕置人たちは、ひと筋縄でいかぬ十兵衛を神経作戦で仕置きにかける。